介護施設における入浴回数
身体が不自由な人や高齢者の介護を行う介護施設では、その中でも入浴介助は多大な労力を要する。
入浴対象者の体調を入念に確認して、入浴時は滑って転倒しないように注意を払いながら介助にあたる必要がある。
この入浴介助は介護施設の場合、週の入浴回数があらかじめ決められていることが多い。
介護保険法の第18条では、1週間で2回以上の入浴が義務付けられている。
この2回という回数が、最低限身体を清潔に保つため、そして高齢者たちの体力を考慮した回数となっている。
これに基づいて、多くの介護施設も入浴は週2回と定めている。
体調面で入浴が難しい場合は、足浴やシャワーで済ませるなどの代替手段もある。
毎日お風呂に入れるに越したことはないが、身体が不自由な高齢者の場合は身体を動かすだけで大幅に体力を消耗するし、何よりそれがストレスにもなりかねない。
また、入浴介助が施設で働くスタッフにとっても重労働で時間を要するものであること、そして介護士の人員不足が深刻化していることも理由として挙げられる。
介護者の入居人数に対して介護士の人数が少なすぎる施設もあるため、週3回以上の入浴介助ではとても手が回らないという状況もたくさんある。
ただし、皮膚疾患によって毎日入浴する必要がある方や便汚染の場合は、例外的に入浴回数が変わる場合もある。
このように、介護施設の入浴回数は要介護者の状況に応じても柔軟に変わってくるため、スタッフはそれぞれに応じて適切に対処しなければならない。